旅のベテランサポーター齋藤洋司のブログ 2023三保ユニバーサルビーチに参加して(23.09.05)
8月20日(日)三保内浜海岸で、誰もが楽しめるユニバーサルビーチイベントが開催されました。
このイベントは、誰もが「海に入って、楽しもう」障がいがあるためや、障がいがあるがゆえに、海で遊べない人達を、海にお誘いして楽しんでもらおうとするものです。
日常、車イスで砂浜を走れない。海に入るなんて、とんでもない。海水浴を楽しむにはハンディがありすぎる。このような人達が、海を身近に感じてもらい、楽しんでもらいたい。これが「ユニバーサルビーチ」の企画です。 その為に、実行委員会を組織し準備してきました。
この企画に賛同された医師、看護師、理学療法士、作業療法士、保育士、その他サポーターが参加し、障がい者と御家族、介護者等と交流し楽しみました。
砂浜にテントを設営し、砂浜用マットを敷き、西ヶ谷実行委員長の挨拶、注意事項が述べられ、いよいよ海水浴の開始です。看護、介護など専門家の手で、「海に浮かぶ事ができる車椅子(水陸両用車イス)」モビチェアーに乗り換えです。ライフジャケットを着た子供が親に抱かれて、海の中に入っていきます。緊張し顔がこわばっています。進水と同時に波しぶきが上がり、やがて柔らかい驚きの顔になっていきました。そして海の中を漂ううちに、緊張がほどけ笑顔に!小さな白波が車イスを揺らします。風がさわやかに吹いていきます。次々と、モビチェアーが海の中に。親の手に抱かれた子供が、海の中に突入するたびに声を挙げ喜んでいます。それを誘導しサポートする人達も、ニコニコしています。
じゃー次はカヤックに乗ってみようか。(双胴船ヨット)に乗ろうか。ヨットに乗ってみようか。声がかかり、ギラギラと照り付ける太陽のもと、幾つもの歓声が上がりました。浮袋の中で足をバタバタさせる子もいました。
視覚障害の年輩の方は、椅子に座り足を水に浸けたまま、サポーターと話をしています。波の音、波の感触を楽しんでいるようです。そのうち誘われて、カヤック、カタマランヨット、ヨットと乗り込んで、潮の香り、頬をさす海風に時間を忘れているような感じでした。
障がい者、家族を含めおよそ70数名の参加で「良かった、楽しかった」の声を出さなくても、海から上がってきた子供たちの顔は、一様に光っています。日ごろ経験しない事に、ぐったり疲れきっていましたが・・・。この海に入って「楽しんだ―出来た―」は、思い出ふかい経験になる事でしょう。
障がいがあっても、充分な準備とプロの介助で、海水浴を楽しめた一日でした。 これからも、障がいの有無でなく「誰もが楽しめる」ことが普通になっていけばよいなと思った夏の日でした。この企画に参加された飲食関係の方々を含めスタフ皆様お疲れさまでした。